「ったた…。大丈夫!それよりも掃除道具が…」

「ちゃんと直して置いておこうね?みんなが困るから」

「…ケチ」

「何かいった?」


 彼はそういって怪しく微笑んだ。

 地獄耳だ。



 色素の薄い茶色の瞳、
 耳はいいし……時々寂しがりや。

 もう例えるならうさぎしかないと思う。


 彼は絶対、前世がウサギだ。

 けど優しくない。
 きっと周りの仲間たちをいじめていたに違いない。

 それか虐められてたから生まれ変わったこの世界では、なんて。

 そう思っているのかもしれない。