迎えに行きたいが彼女が何処に居るのかなんてわからない
とりあえず待ってみよう…と、煙草に手を伸ばした瞬間、玄関のチャイムが鳴った
急いでドアを開けると案の定彼女が立っており、その華奢な肩は震えていた
この時期にそぐわない薄着でしかも裸足、俺は一瞬で状況を理解した
「 …今度は、何されたんだ 」
泣きじゃくり止まない彼女の姿が幼き日の自分と重なり、あの頃の感情がフラッシュバックする
その強すぎる記憶に吐きそうになるのを抑えてなんとか俺は口を開いた
「 とりあえず入って、俺の服取ってくるからちょっと中で待っとけ 」
俺は彼女の姿を直視出来なかった