*Yuki*side
「科学部の部長の田中ですよ、僕はっ!」
「……この、ちっこいのでもね。」
私の付け足しに、みんなが苦笑した。
でも、事実小さい。
「お前、ちっこいな~!」
ライチが、そう言って田中先輩の頭をガシガシなでる。
「ちっ、ちっこいって言わないでください!」
そのライチの手を、振り払おうとする奴の名前は、田中健太。
1つ上の2年。一応、先輩である。
「小さい頃からの幼馴染なんだけど……子犬みたいだろ?」
ライチ……なんか、兄弟に見える。
勿論、田中先輩が弟で。
ライチが、大雑把なお兄ちゃんって感じで。