*Rinko* side
「ゆーれー。コレ。」
雪ちゃんの声が、占い部の部室に響く。
「だから俺、幽霊部員じゃねぇじゃん……。」
もう諦めたように呟く、蓮斗くんの声。
雪ちゃんと蓮斗くんは、ここ最近はこんな会話ばっかり。
私、さすがに飽きてきちゃったなぁ……。
「あっ、レーくん。これ~。」
「……ゆーれーの『れー』? やだよ、そんなの。」
えー。いいと思うのになぁ……。
じゃあ、ユウレント……とか?
あっ、でもこれ言ったら殺されそう……やめとこ。
私は、トランプをめくる。
「あ、凜子が占いしてる……雨、降るかな。」
「晴れます! 晴天です!」
そりゃ、占い部だもん。たまには、占いくらいしますぅ~!
もうっ! 失礼しちゃうな。