*Rinko*side
「あぁ……漫画、読みたぁ~い!」
私は机に突っ伏した。
「ほーら、ほ~ら」
雪ちゃんが無表情で、私の目の前で紙をヒラヒラさせる。
そこには、マルやバツの記号と……
「うぐっ……雪ちゃんのオニィー!」
私がそう叫んで立ち上がった瞬間。
―― ガラガラッ
「おっす! あ~、遅れてゴメンな……って、何やってんだ?」
そう言って蓮斗くんは、雪ちゃんの持っている紙を見た。
「ふ~ん……『森山凜子 16点』……って、じゅ、16!?」
雪ちゃんは無表情で人差し指を立てた。
「……説明しよう。これは、森山凜子の前回のテストである。ちなみに国語。全教科10点代でした」