それからすぐ。良い電話が来た。
「治るよ」
なんとアメリカ在中の先生が帰って来てシバタ君のカルテなどを見て、これなら治せると。大きく喜んだ。お盆休み、シバタ君は一人で沖縄を下見しに行く予定だったのでもう無し。私とデートになった。ひまわり畑、水族館色々出掛けた。やっぱり楽しい。別れてた間もァタシが離れなかったと。
「退院したら戻りたい」と言われた。ァタシの気持ちも戻りかけて居たが、
「今は自分の事を頑張りな」
と。やっぱりガンは大きい。元気な時は元気だがちょくちょく痛みが。何回見てもつらい。入院前に母親に会っておこうと姉の近くで入院している長野へ行った。もぉずっと寝たきりみたいだ。偶然にも弟二人、父も来た。そしてその夜、母、永眠。きっと家族全員見れて安心したんだろう。お通夜でシバタ君はピアノを1日練習し母の為ひいたみたいだ。
「母親の為にも俺頑張る」と。本当、前の弱いシバタ君が嘘みたいだ。
入院前日、ァタシの家にビデオデッキを電車でわざわざ持ってきてくれた。壊れたしつなげれ無いし助かった。その上私ぢゃ手の届かない電気の内側とかを掃除してくれた。
「後は無い?今のうちだよ」
と。本当助かる人だなぁ思った。