結局、その彼氏とはすぐに別れた。


もともと好きかどうかも微妙だった相手だったし、

ただ単に顔とか体系とか…

見た目がタイプだっただけできちんと相手を見てた訳じゃなかったから。




それに…



『めちゃくちゃ大事にする』


要の言葉が頭から離れなくて…



どんなに考えても

その彼氏をすごく大事にできる自信もなかったし、

逆に彼氏が自分をそんなに大事にしてくれるとも思えなかった。



交際期間3ヶ月。



まぁまぁか…





そんな事を思いながらため息をついた。

16歳にして付き合った人数4人。

最長期間5ヶ月。




思い返してみれば…


誰も本気で好きじゃなかった。




ただ…


家事ばかりしている生活から抜け出したくて…


適当な男と付き合った。



別に母親に押し付けられたわけじゃないのに
家に縛られてる気分になって…


率先して母親に協力してるのに
そんな自分がたまに嫌になって…



『彼氏』

そんな存在に逃げていた。




『彼氏』=寂しさを埋める存在

『彼氏』=暇つぶし

『彼氏』=一時の安心感



コンビニみたいに『彼氏』を便利に利用していた自分に

真剣な想いを寄せてくれる人なんかいるわけがなくて…




今まで自分がしてきた恋愛が


すごくくだらなく思えた。



現に

別れたばかりなのに…



寂しさすら感じない。



相手も

『ふぅん、ま、いっか』


その程度だった。







あまりの簡単さに

思わず笑いまでこみ上げてきそうだった。



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