最初、クールに見えた要は
本当は優しくて…
無愛想に見えた顔も
本当は穏やかで…
高い身長に
すらりと伸びた手足
華奢なのに力強い体付き
柔らかそうな真っ直ぐな黒い髪
メガネの奥のキレイな目
真面目な性格
口数が少ないところ
毎朝必ずコップ1杯の牛乳を飲む
お風呂が早いこと
神経質そうに見えるのに
実はそんなでもないとこ
ソファでよく居眠りしちゃうとこ
母親にはまだ微妙になれてないとこ
ゲームが好きなとこ
一緒に暮らしていくうちにどんどん新しい要を発見してしまって…
その全てが好きだと思った。
全てが愛しいと思った。
『めちゃくちゃ大事にしたい』
…そう思った。
この半年で…
忘れるどころか、どんどん大きくなっていた。
『好き』の気持ちが…
自分の中の要の存在が…
自分でも戸惑うほどに…
大きく…
重たくなっていた。
半年前にフタをしたハズの気持ちが…
いつのまにかあふれ出ていた…
そんな気持ちに
諒子が表情を沈ませる。
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