―10年前。

私はまだ何も知らない。
20の女でした。


「-ふざけんじゃねぇぞ!!」
パンッ!!!!


盗人がいたので捕まえていたのでしたね。

「……っ……!」

「女のくせに俺に勝てると思うな――――

え?」


下を向いていた顔を上げると、


凄く鋭い顔の、浅葱色の羽織を着た新選組の方がいました。



「お前こそ、女を相手に戦おうとするな。」