その日以来。
あたしは学校に行けなくなった。



怖かったから。





「咲多っ!!」

振り返った。
湯川くんだった。
「咲多、ごめん。変な事言って。」
「…ううん」
「皆に言っといたから。」「…」
「咲多を苛めたりしたら許さない。って」
「…」
びっくりした。
何でだろう。
何であたしが恐れている事が分かるんだろう。

「咲多?」
「あんまあたしに関わんない方が良いよ。」
「何でだよ。」
「何でもだよ。」


これ以上は喋れなかった。喋ったら泣きそうだった。