教室のざわめきは更に高まる
「え?菜穂、湯川くんと仲良いの?」
「もしかして付き合ってるとか!?」
「菜穂、湯川くんのこと好きなの!?」
いろんな質問が飛び交う

「え、え、え?」

「違うよ。俺と咲多がどうとかじゃない。」













「ただ俺が片思いしてるだけなんだ。


「咲多のことが好きなんだ」

頭が思考停止状態になる

皆から向けられる好奇と憎悪の交じった視線が怖かった。
湯川くんにあんな事言って貰えて凄く嬉しいはずなのに。

皆からの視線に感じる恐怖の方がずっとずっと心にきた。


恐怖に耐えきれなかった。瞬間、教室から逃げ出した