「へー。珍しい光景に遭遇しましたね」

 「えぇ、本当に」

 ニコリと笑うクラウドの笑みに影が落ちる。

 自分(クラウド)に向けられるのは、暗い影の落ちる笑みばかり。

 あんな風に、穏やかに笑う姿など見たことはなく。

 だから、羨ましかった。