そんな面倒くさい思考のキースを疎ましく思いながら、クラウドはさっさと進んで行く。

 青空の下で見つけるのは、黒の外套姿の主人ただ一人。

 「茶神様」

 青空の下黒一色の茶神は直ぐ見つかった。

 銀色の髪を風に遊ばせ、花壇に植えられた花を愛でる金の瞳。

 幼い顔とは対照的に、酷く冷徹な目で花を愛でるその姿は儚く、風の強さで散ってしまうのではないかとキースを心配させた。

 「サガミくん」