赤く染まった夕日が、放課後、教室で華ちゃんのことを待っている私の頬を明るく照らす。

…眠い…

私が座っている机に頬杖をついて寝ていた時だった。

ガタ…

教室のドアが開く音。

華ちゃん…?

私は、重い頭を起こそうとした。

だけど

…駄目だ、眠たすぎる

昨日、遅くまで起きてたせいかな…

私が深い眠りに堕ちていく時。

「羅々」

私を優しく呼ぶ声がした。

…誰?

返事をしようとしたけど。

頭が重くて出来ない。

その人は、私が寝ている横の席に静かに座ったまま、私の頭を優しく撫でる。

あぁ、この手は、先生だ…

私は、

「…先…生?」

…何で?

私は、華ちゃんを待っていたはずなのに。

何で先生が来るの?

先生は、何で…