何、あれ。

弾んでる息を落ち着かせる様に、ひんやりとした廊下の壁に手を着く。




ロッカーにある荷物を取ろうと外に出たら、

「…え?」

先生と、瑠璃ちゃんが、手を。




頬を伝う涙を必死で手で覆い隠す。

何で。

何で。

何で。

先生ってなに考えてるの?

どうしたいの?

私に飽きたから、
「…瑠璃ちゃんに…」

そこまで考えた所で、ハッと我に帰った。



なんて。

馬鹿みたい。

最初から
先生となんて
何もなかったじゃない。

私が勝手に盛り上がってただけなのに。

何、考えてるんだろう。

先生が誰と付き合おうが
誰と手をつなごうが、
私には関係なかったのに。

「…も、本当…」

嫌になる。