プップーーーッ!!!!!


鳴り響くクラクションの音に顔を上げると
赤信号の横断歩道の中心に俺はいた。


目の前には大きな3トントラック……。


あぁ、死ぬな……。


「亮くんっ!」


ドンッ!―――…


『え……?』


キーーッ!ドンッ!!!!!―――…


死ぬと覚悟をした時に後ろから聞こえた俺を呼ぶ詩穂の声。


そして、引かれないように俺の背中を強く押した誰かの手。


街に響く鈍い音。


俺は…生きてる……?


さっき俺がいた所を見てみる。