『んだよ…あれ……。』


目の前で広がる光景が信じれなくで
夢だと思いたかった。


でも、夢なんかじゃなくて
現実の世界で……。


予定って男と仲良く買い物する事だったのかよ、とか
俺に嘘をついたのかな、とか
そんな女々しい事ばかりが頭に浮かんで……。


気が付いたら足は再び歩き出し、
詩穂の所まで行くと詩穂の腕を掴んでいた。


「えっ!?」


いきなり腕を掴んだから、
詩穂はビックリした顔で振り返り
ただでさえ大きな目を更に大きく開いた。


「なんで亮くんがココに……?」


『何…してんの?』


自分でも驚くくらい低く、不機嫌な声で
詩穂に問いかけた。