「ほんとっ? やったぁ」
兄に褒められて、花音は頬を染めてほにゃ~と笑う。
その喜んだ拍子に、がしゃっと音を立てた泡だて器から白いメレンゲが飛んで、花音の色の良い頬の上に乗った。
それを見てクスリと笑う和音。
「花音、ほっぺがおやつになってしまうよ」
と、人差し指で頬からメレンゲをそっと掬い取り、それを舌でぺろり。
「……うん、砂糖の加減もいいみたいだね」
「えへへ、良かったぁ」
ふわふわとしたメレンゲのような甘い空気の中で微笑みあう2人。
それを庭の方から微笑ましく眺めていた拓斗は、真っ白なテーブルクロスをばさりと広げた。
太陽の光を受けて眩しいくらいに輝く緑。その中に色づく赤や桃色の薔薇に囲まれた庭の一角に、テーブルセットが置かれた洋風東屋がある。
甘い花の香りを楽しみながらお茶をしたり、バイオリン等の楽器を演奏したりと、橘家の人々の憩いの場となっているこの東屋に、今日はお客様がやってくるのだ。
兄に褒められて、花音は頬を染めてほにゃ~と笑う。
その喜んだ拍子に、がしゃっと音を立てた泡だて器から白いメレンゲが飛んで、花音の色の良い頬の上に乗った。
それを見てクスリと笑う和音。
「花音、ほっぺがおやつになってしまうよ」
と、人差し指で頬からメレンゲをそっと掬い取り、それを舌でぺろり。
「……うん、砂糖の加減もいいみたいだね」
「えへへ、良かったぁ」
ふわふわとしたメレンゲのような甘い空気の中で微笑みあう2人。
それを庭の方から微笑ましく眺めていた拓斗は、真っ白なテーブルクロスをばさりと広げた。
太陽の光を受けて眩しいくらいに輝く緑。その中に色づく赤や桃色の薔薇に囲まれた庭の一角に、テーブルセットが置かれた洋風東屋がある。
甘い花の香りを楽しみながらお茶をしたり、バイオリン等の楽器を演奏したりと、橘家の人々の憩いの場となっているこの東屋に、今日はお客様がやってくるのだ。