手を繋いで歩き出したはいいものの...
何を話したらいいのか、頭が真っ白だ。
「香帆、あのさぁ...」
「えっ、何?!」
「そんなに驚くなよ。」
「あっ、ごめん。」
いきなり話しかけられてビックリしたんだよ。まぁ、ずっと沈黙ってわけにもいかないけど...
「なんか話題ねぇの?」
そりゃそうですよね...
「そのですね、色々考えてはいたんですが...全部飛んでしまいまして...」
「ぷっ」
「今笑った?!」
「だって、いきなり敬語になってるし。緊張してんの?」
「っ、うるさい!」
なんでこいつはこう...いつも余裕なんだ...