「あっ、貴やっと来た。」

木村貴吉、それが彼の名前。

「悪い、遅くなった。」

そんなの分かってますって...


「また寝坊?」

少し眉を寄せて言ってみる。

「あぁ、ごめん。」

無駄に素直。

責められなくなっちゃうじゃん。


「じゃ、行くか。」

あっ、流したなっ。


って思っても、さっさと行っちゃうからついて行くのが精一杯。


「ちょっと早いって。」

「あぁ、悪い。足短いからキツかったな。」


この野郎、バカにしやがって...

こうなったら...


タッタッタッ...ガバッ