案の定、そこにはちょっと上目遣いで潤んだ瞳を向ける忍が居た。



…うっ…なにこれ…拷問?



ガシガシと銀髪を掻くとため息を着く。



「忍ちゃん…俺を虐めてんの?」



「だって!…ずっとシてないし…初夜だし…」



「…シたいの?」



「そりゃ…私だって…右京ほどじゃないけど…そういうのあるし…」



もじもじとそう呟く忍に右京の理性の壁は崩壊寸前である。



頭の中で物凄い葛藤を繰り返し、やっとの思いで言葉を吐き出す。



「忍、“妊婦”でしょ?」



「だから何よ!“妊婦”がシたいって言ったら駄目なの!?それとも右京は妊婦には欲情しないわけ!?」



「な…何言ってんの!?お、落ち着け!」



胸ぐらを掴まれ、逆ギレ気味の忍を宥める。