「さっきの続きだけど、水晶を使った魔方陣が最上階と一階にあったのなら、核は絶対そのど真ん中の6階よ!」



「…6階は調査済みだよ。魔方陣は無かった。」



「ええ~!?…おかしいなぁ…」



ニックも忍と同じ仮説を立てたが、沖田しのぶに頼んで6階は隈無く見て回ったので間違いない。




結局、忍は食事中ずっと頭を捻って考えていたが彼女の知恵はあまり役にたたなかった。



それでも忍は諦めずにライヴの直前まで「う~ん…」と唸っていた。



が、ステージに“vale”が姿を現すと瞳を輝かせテリーに釘付けになる。



「…あんな優男の何処がいいんだか…」



「…右京様。男の嫉妬はみっともないですよ。」



潤の嫌味にフンッと鼻を鳴らし、右京は退屈そうに壁に寄りかかった。