「あ。コレ頼む」


「今年は何?」


「バッグと靴」


砂浜でライトから受け取った箱。

羅未へのプレゼント――


居場所は言えない、それがライトとの条件だった。

脅しもせず、黙って毎年プレゼントを用意するこの男を

俺は少し尊敬した。


「なあ、二葉」


ライトが空を見上げた。


「そろそろ、かな」


その意味が

痛いほど伝わった――



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