二葉side
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「羅未、ここで待ってて」


「うんっ」



俺は海辺に車を停めた。

ここからなら、見えるんだ。


10年前――


“みくはここにいない”


連絡が取れなくなって来てみたら、ライトが呟いた。

俺は瞬時に理解した。

あの時と同じだ――


その後、みくから電話があった。

絶対に秘密にする、それが約束だった。