私達が付き合い始めてから1年。
あの時は確か…
私が中1になって美術部に入った時、
あの人が先輩で…とても優しくしてくれて…。
見た目は不良っぽいけどとても優しいあの人に
恋をした。
告白は、夏祭りの日。
部員が8人しかいないから全員で行った。
その帰りに2人にしてもらって私から言ったんだ。
待っててもわからないでしょ?




「ね!そうだったよね!!」
学校の教室の窓に顔を向け、
ずっと彼氏・優くんに話しかけていた。
「あ゛ー??」
あれ?微妙な返事…。
私は優くんの方を向いた。
「わりぃ…寝てた…。…結愛。」
眠たそうに目をこする優くん。
「ん?なに?」
あえて怒らなかった。
「話…長い…。途中で眠くなって…。」
あくびをして携帯を開く優くん。
「げー…。」また微妙な声を出した優くん
「どうしたの?」
「んー?着信めっちゃ来てる…今…9時か…」
♪~♪♪優くんの携帯がまた鳴った。
私は少し離れた。

「もしもし?あ゛―?あーうん。今?学校。
 イヤー。勉強してた。イヤイヤイヤ。
 遊んでねーし。寝てねーし。ハイハイ。
 わかったっつーの。ハイハイハイ」

ブチっ…。
話の途中だよね…切ったし…
「誰からー??」優くんに近づきながら聞いた。
「母さん。今何してんの?だって。」
「それで高校で勉強?」
嘘…だよねww
「うん。まぁ…嘘だけどな。お前メールとか来ないの?」
「メール…来てないから大丈夫。」
「そろそろ帰るか…」
そう言ってスタスタと教室から出ていく優くん
「ちょっと…待ってよー」机に出してたお菓子をカバンに入れて
優くんを追った。

……追ったはいいんだけど…
ここどこ!?
私、笹木結愛はまたまた週3でこっそり来てる
この学校で迷子になりました!!!

「あ!携帯で優くんに電話すれば!!」
そう思い携帯を開く。
そして約3秒後形態を閉じた…。

「あー!!!もう!!!なんであたしはこうなの!?」
そう…携帯の充電が切れていた。
困っていると高校の先生に会った。
「君は何年生?…緑川中の制服…?」
「スイマセン!出口教えてください!」
数分後…。玄関が見えて安心して
泣いた。玄関で優くんが待っててくれた。