降り注ぐ熱を吸収していく
コンクリートと
窓ガラスの壁に囲まれたその公園は、
人通りの多い表通りから
見つけるのは難しい。
まわりにそびえ立つビルに阻まれて、
太陽の光も、
風も、
ほとんど感じる事は出来ない。
この辺りに長く勤めている人でも、
この公園の存在を知っている人は少ないだろう。
ビルの上から見て公園を知ってはいても、
どうやって入るのかと首をひねるのが関の山だ。
小さなブランコと、
砂場しかないその公園で、
私は長いこと眠っていたらしい。
暑いも寒いも曖昧にしか感じないようで、
ビルの窓ガラスに反射する、
この場所で唯一感じることのできる眩しい日差しに目を細めて、
今日もブランコに座っていた。