いつまでもどこまでも…




その音全部が、恐怖へと変わり


母親を助けたいというおもいから



ここから逃げたいという思いに変わっていく。



逃げたい。逃げたい!


そんな願いから私はベッドに逃げ込み


布団をかぶり


あの音が聞こえなくなるように

早く早く夢の中へ逃げてしまおうと、、


そう思った。


でもそんな願いは叶わなくて


布団をかぶっていても聞こえてくるあの音に





罪悪感


絶望感


恐怖


色々な感情がうずまいて



どうしてさっき動かなかった体が


どうして逃げようとしたら動いたのか、、


なんて自分は小心者なんだ。。。


なんて自分は無力なんだ


もしわたしが男だったら父親を止められる事ができたのだろうか



空手とか柔道を習っていれば母親を助ける事ができたのだろうか



そんな事を考えて、事故険悪に陥る


「お母さんゴメンね、、お母さんっ!」


そういいながらずっとずっと泣いていた



泣きつかれていつの間にか眠っていて朝起きるとお母さんが


頬を腫らして、首や腕などに切り傷がありながらも


私にガラガラの声で


「おはよう」


と、少しぎこちない笑顔で


私を迎えてくれる。


その言葉が、その笑顔が


前の私には一つの救いだった




それから1年後


母親は家から出て行き


その半年後に離婚した。



それから2年後もうすぐ高校生になる頃



父親は薬ちゅうで病院に送られ


私はそれからおじの所に預かってもらう事にした



おじの所は不便も何も無いが


なんか気を使ってしまって全然心の休まるときは無かった



それから4年後


大学1年のとき、あなたとであった。



それから校内でよく会うようになり


だんだん親しくなって


私はあなたに惹かれていった




優しい所


面白い所


友達思いなところ


色々なところにひかれていった。



そしてあなたに惹かれ始めてから半年後ぐらいに


あなたから告白された


「友香がすきだっ

付き合ってくれ!


“一生大切にするから”」…と


私はもちろんokをだした。




でも、陸。。


その言葉はうそだったのかな?


それともただの聞き違い?



1年前からあなたの浮気は始まった。


あの時はすごい悲しかった。


それと同時に、絶望した。



やっぱり私は幸せになんてなれないと。。



でも私は別れられなかった。


別れたくなかった。


そう思う私はきっとどこかで期待してたんだと思う。



また前みたいに優しくしてくれる。


すきって言ってくれる


幸せを…


いっぱい注いでくれるんだって


そうやって自分を保っていた。。



でも、陸はあれから毎日のように家に


女を連れてきた。


毎晩違う女。


先輩もいれば、後輩もいる。



私は悩んだ。


なんであんなに優しかった陸が


こんなに遊び人になってしまったんだろうかと…


もしかしたら自分のせいかもとか、、


陸の事私じゃ満足させて上げられないからとか、、


別れてあげたほうがいいのかとも


色々悩んだ。


悩みまくった


でも答えは出なくて


ただ一ついえることは


“別れたくない”

っていう自分勝手なわがままだけ。


何一つ答えは見つからなかった。





それから私は日に日にやせていき



半年後には6キロもやせていた。


ストレスもたまり続けていて


もう我慢の限界が近かった。



それからまた1年がたち


今に至るが


まだその浮気は続いていた。



私は感じていた。




そろそろ、、終わりが近いかな…と





「んっ、、、あっ!リクゥ」



今日も陸部屋から聞こえてくる


女の悩ましげな声。


私はすぐさま自分の部屋に入り


布団にくるまりながらアイポッドで音楽を



大音量で流しあの声を聞こえなくした



しばらくして、夕飯を食べて無いことに気がつき


リビングに出た。


さっきのあの声はもう聞こえなくなっていて


もう終わったんだなと安心した。


それから冷蔵庫をみながら何を作るか考えていると…




「友香?」


ビクッ


いきなり陸が話しかけてきた


さっきまで知らない女とあんな事をしていたのだと考えると、


自然に顔が曇っていく。。


「あっ陸、、うんさっき帰ってきた」


「へぇぇ…あのさ、俺さっきミナちゃんとシてた」


そんなことしってるし…


なんでわざわざ伝えるのよ…


逆に悲しくなるじゃない…


「でさぁ朝方はさぁ部屋から出ないでくれない?

たぶんミナチャン朝方起きて帰ると思うから」



なにそれ…


まるであたしが邪魔みたいな言い方じゃない



「あっそれか、今のうちに外行っててもいいよ?


トイレとかで出てこられても困るし。。


あと俺、ミナチャン送るつもりだから


明日の朝ごはんはいらないから。じゃっ」


そういってまた部屋に向かって歩いていった


なによっなんなのよ…


私よりみなチャンって子の方が大事なの?

だってそうでしょ?

私にはこんなよる遅くに出てけなんていって、、

みなチャンって子は送るとかいって…


もう…疲れた


「もう、いいや」


「ん?なんか言ったか?」


部屋に向かう途中だった陸がこっちを振り返って聞いてきた


「ううんなんでもない。

部屋からは出ないようにするね」


「あ…あぁよろしく」


私はこの時決めた。


明日、この家から出て行く。


そして、陸と別れる。


実行に移すのは明日の朝方、陸がミナチャンって子を送りに言ったとき