今の時刻、深夜の2時すぎ
あれから俺は考えていた。
どうやったら友香が戻ってきてくれるか
今俺にできる事は何か
今友香はどこにいるのか
どうやったら連絡がとれるのか、、
でも、あれからずっと、ずっと考えてるけど
何にも思いつかないんだ、、
何一ついい案が浮かばない
なぁ…どうしたらいい?
side友香
家を出て、今私は友達の家に来ている。
百瀬 胡桃って言って美人さん。
今一番仲良い子。
「ともかぁー布団とか予備の無いから一緒になる感じになっちゃうけど良い?」
「うん。大丈夫」
、、今頃陸は何をしているんだろう
まだ、女遊びしてるのかな
それとも私の子と探してくれてる?
…そんな事あるわけないか
てかなんで自分から別れたくせに
陸の事ばっか考えてんだろ
はぁーほんっと未練タラタラ
こんな自分が嫌になる。
浮気されてもまだこんなに陸のことが好きだと、、
恋しいと思っている…
いい加減忘れたいのに忘れられない。
それがすごい悔しくて、
悔しくて悔しくて自然と涙が出てくる。
ボロボロボロボロ…
次から次に、、流れてきて止まらない。
しばらく泣いていると背中にぬくもりを感じた。
「友香…辛かったんならもっと早く相談しなさいよ」
胡桃が私のことを抱きしめてくれている。
とても暖かい。
でも、心の中は全然あったかくならなくて。。
「ごめんね」
としかいえなかった…
ほかの言葉を言う余裕なんて、今の私にはこれっぽっちもない。
それでも胡桃は私が泣きやむまで静かに私を抱き閉めてくれていた。
それがとても嬉しかった。
今日、私の友達が私の家に駆け込んできた。
いうには彼氏に浮気されて居候させてと…
これでも私たちは結構仲良いし
友達って言うより親友の方が当てはまるような中なのに
なんで相談してくれなかったのか
私はそんなに頼りなかったのか
そんな気持ちになったけど
やっぱ人には人に言いにくい事もあって
今回の事がこの子にとっての言いにくい話であって
ずっと一人で悩んで
悲しんで
辛くて
泣いて
こんな小さな体で何個もの負の感情抱え込んでいたのかって思うと
自分の今の感情がバカらしくなって
自分一人でも支えてあげなくちゃって思った。
そう決意した。
♪~♪~♪
その時、一本の電話が届いた。
side 陸
あれから何時間たっただろうか
友香の部屋の友香のベッドに寝転んで
ただひたすらに友香がいた事を確かめるように
まだ友香の香りがのこる布団に包まれて
目をつむり友香との思い出を駆け巡っていた
“〇〇のいないこの空間は色あせて見えた”
よく恋愛小説であるこのセリフ。
前までこんなことありえるわけがない。
病院行ったほうが良い。
そんなことを思っていた
でも今確かにそう見えている。
実際には物体に色はついているだろう。
でも今俺の目はまるでモノクロカメラでうつしているような世界でしか見えない
ただ今俺の目に写る色は
目をつむって思い返す友香との思い出だけ。
「ともか…」
そうつぶやいたときだった。
ピーンポーン
家のチャイムがなった。
俺は友香が帰ってきた。
そう思い急いで家の扉を開いた。
「友香ッ」
「残念ながら、友香ではありません」
そこには俺の友達の健がいた。
「お前が学校に来ないから心配してみに着てやったんだけど…なんかあった?」
「…悪いけど、今は帰って」
「は?」
「今、人と話してる気分じゃない」
「お前、友香ちゃんとなんか合ったんだろ」
健は本気で俺のことを心配してくれてるんだろう。
現に眉間に皺を寄せて困ったような悲しそうな怒ったような
なんともいえない顔をしている。
でも…
「人に話せるようなことじゃない」
「は?とにかく中に入れろよ」
「ムリ。」
「お前…俺らダチだろ?他人じゃねーだろ。
汚い話でも他人から見たら軽蔑するような話でも
俺は受け入れてやる」
この言葉で、俺は健に話す事にした。
「おじゃまします」
「そこのイスに座って」
リビングにあるソファーに健を座らせ、俺は話し始めた
「俺は友香に最低な事をしてきた…
それから時間をかけて浮気した事、別れた事、俺の今の気持ち
全部話した。
「お前、バカだろ。でも、お前後悔してるから
別にこれ以上攻めたりしない。でもそんだけ後悔してんならもう一回話し合えよ」
「どこにいるかわからない。電話も出ない。メールはエラーになる」
「今回はおれが何とかしてやる。貸し1な。」
そういうとポケットからケータイをだし、どこかにかけ始めた。
「もしもし、胡桃?俺。友香ちゃん知ってる?
あっまじ?おぅ…丘島公園にって。うんりょーかい」
しばらくして健は耳からケータイを離し、
「丘島公園。あとはおまえ自身の問題」
俺は玄関を飛び出した。
side 友香
私はいま丘島公園にいる。
なんか胡桃がそこに行けって。
行かないと今日泊めてあげないよって
なんか脅してきたから来てるけど
もう夕方子供も帰っていく時間の公園には今私一人
絶対変人だよね。
そう思ってると人影が見えた。
その人物は私のしっている人物で
今一番会いたくない人で
でも今一番声が聞きたい人
私の足は自然に動く。
あの人がいる方向と反対の方向へ。
行こうとした。でも
「友香ッ!友香ッ!」
その声に私の足はぴたっと止まる。
私は暖かいものに包まれた。
本当は拒むべきなんだろう。
でも私にはできなかった
だってさっき私を呼び止めた声が
悲しそうだったから。
「友香…聞いて。俺浮気してた。
でも俺後悔してんだ。友香いないと俺無理なんだ」
「そんなこと…終った話でしょ」
「終ってない!おれまだ友香のこと好きだから
大好きだから。愛してるから。だから…お願い離れていかないで」
「私を引き離したのは陸でしょ」
「もう離さない。絶対。離せない」
「本当に?私を幸せにしてくれる?」
「絶対幸せにする」
いつまでも、どこまでもずっと
幸せにするよ
あれから5年
子供が二人。男の子と女の子。
それから私の隣には陸。
私は今とっても幸せです。
~end~