俺は、今起きた事が理解出来なかった。

だって…

日柚が俺にキスするなんて、誰が信じる?

今まで何度も夢にまで見た、日柚の唇の感触と、甘い吐息。

しかも"バイバイ"なんて… 俺の思考が止まる。

部屋を出て行く日柚を止める事も出来なくて、その場にへたり込む。

「日柚は、秀といれば泣かずに済むのに… 何やってんだ、俺は…」