「尚兎ってだれかわかる?」
「このひとでしょ?」
私は隣の男子を
つまり「尚兎くん」を
指差した。
「尚兎くんはいつこの学校にきたでしょう?」
「えっ?今日?」
「なにいってんの?
 私らと一緒に入学したし
 第一あんたは保育所も同じやったでしょ?」
「えっ?」