入学して1週間が経った。


いつものように駐輪場に自転車を置き、
荷台からバックをとった。
今日は、授業数が多く、バックが重かった。
バックを両手でもちあげ振り返った時、
目の前に自転車が突っ込んできた。

「危な〜い!」

相手はそう言った。
琴見は、ひかれる!と思い、尻もちをついてしまった。
後少しのところで自転車は急ブレーキをして、
ひかれずに済んだ。

「アハハハハハハ」

この笑い声…。
琴見の鼓動が速くなる。
ゆっくりと目を開けると、
自転車にまたがった春隆が笑っていた。

琴見は顔を赤くした。