ティアナは心を引き締めて頷いた。

シルヴェスターが少しホッとしていると、彼女は何を思ったのか戦闘中のアンドラスに向かって大声を上げた。


「アンドラス~!!頑張ってね~!!」


「ティアナ様!刺激してはいけません!」

慌ててティアナの口を塞ぐシルヴェスター。

そのまま彼女を抱き上げて急いで塔から降りていく。

「全く…。今の声でこちらに攻撃をされていたらと思うと…。冷や汗しか出ません」

そんな情けないアンドラスの部下にティアナは言った。

「だって、シルシルは『近づくな』とは言ったけど応援しちゃダメとは言ってなかったよ?」

何百歳も年下の少女に揚げ足を取られる。

「ああ、時の流れは残酷ですね…。あの純粋無垢だったティアナ様はどこへ…!?」