よくよく見ると確かにアンドラスは剣を構えていた。

おまけにカラスの仮面まで被っている模様。

完全に戦闘態勢だ。

その時、シルヴェスターが何かに感づいた。

「来ます!」

「え?」

シルヴェスターの声と同時に、空から何かが稲妻のごとき速さで駆け降りてきた。

それは勢い良くアンドラスにぶつかる。

しかし彼はそれを剣で薙ぎ払った。

「何なの…?」

「あれは、マルコシアス様です」

「マルコシアス?」

「はい。狼のような姿をした悪魔で、主の永遠の好敵手です」

そのマルコシアスという悪魔はアンドラスと凄まじい戦闘を始めた。

「ああ、今回はどのくらいで終了するのでしょうか…」

シルヴェスターの独り言にティアナは反応した。

「え、そんなに時間かかるの?」