二人が再会している間、シルヴェスターは教会にいた。
小部屋にある棺を見下ろし、黙祷する。
(主とティアナ様の未来が祝福されますように…)
安置されている二つの亡骸。
これらも、そろそろ人目につかないところで眠らせてあげた方が良いだろう。
シルヴェスターは目を開けると、まずティアナの遺品を丁寧に片付け始めた。
綺麗にまとめて、後ほど屋敷の方へ持っていくことにする。
「大変そうだ。手伝おうか?」
出し抜けに響いた声。
シルヴェスターが入り口を見ると、そこにはライナルトがにこやかな笑みを浮かべて立っていた。
「ライナルト様。どうしてこちらに…?」
「悪魔になってから暇なんだ。意外とやることなくて…退屈してる」
天使ライナルトは堕天したため、悪魔ライナルトになっていた。