校舎の中を散策中、

ナツ達はバッタリと出くわした。

…立石家の双子と共に年上の男性と

笑顔の早苗に。




「あっ!ナツおばあちゃん!」



双子はナツの顔をみて、

ニコニコと近づいて来る。

早苗はナツ、菜々子、亮佑の顔を

確認すると、しまった、というような

微妙な表情を浮かべた。




おやまぁ、これはマズイねぇ…

ナツは内心そう思いながらも、

最近ナツの家にも頻繁に顔を出す

双子に笑顔を向けた。




「おや、花鈴ちゃん花音ちゃん。

早苗と一緒だったのかい?」


「はい!あたし達、お姉ちゃんが

だーーぁいすきですから」




無邪気なようで計算高い笑顔の双子。

立石家の血は争えない。



横にいる菜々子は、双子と初対面で

可愛いわぁー!とテンションが高い。



そんなナツ達と距離を置き、

早苗は年上の男性3人組と

何やら言葉を交わして近付いてこない。




亮佑は亮佑で、顔が彫刻のように

固まったままだ。




ナツは亮佑に同情した。

なぜなら早苗の肩には、

3人の中で一番のイケメンくんが

腕を回していたからだ。

しかも早苗は嫌がるどころか

されるがままになっている。




早苗らしくない。

一体何があったのだろう…