足音と共に、ヒロキが顔を出した。

たったの2週間ぶりなのに、ものすごく久々に思えた。


「ナ…オ……?」


あたしだってことを知らされてなかったのか、

ヒロキはびっくりしてその場に立ったままだった。


「ヒロキ…」


あたしは泣きそうになるのを耐えながら、ヒロキの名前を呼んだ。


ヒロキだ。

あたしの大好きな。


ヒロキは立ったまま、あたしを見つめていた。


「なんで…ここにいるの?」

「トモヤに…全部聞いた。ここの住所もトモヤから教えてもらった」


あたしは言ったあと、ヒロキをまっすぐ見つめた。

ヒロキは気まずそうにあたしから視線を外した。


どうして‥目合わせてくれないの?


「俺の部屋で…話そう」


そう言うヒロキのあとをついていった。

なんでそんなに…暗いの?