その子はあたしより年下に
見えた。お腹が少し膨れて
いたから妊婦さんだと思う。



『えっと…部屋、間違えて
ませんか?』


あたしが聞くと、その子は



『あなたが陸さん?』



『はっ、はぁ。あのーごめん
なさい。どこかで…?』



『辛いんですが…』

そう言ってお腹をさする仕草
をしていた



『あっ、そっだよね!お腹…
とりあえずどうぞ』