母親が
「真理恵ちゃん、おじいちゃんの顔もう一度見ておいで。もう見れなくなっちゃうから。辛かったら一緒に行ってあげようか?」


と言ったので私は頷いてからおじいちゃんの顔を見た。



顔に触ってみたら冷たかったので余計実感がわいてしまった。


そう思ったら涙が止まらなくなってしまった。



もうこれで会えなくなる。



そんなの嫌だって思った。




そして、出棺の時になった。



霊柩車が出る時のクラクションの音は今でも忘れない。




それを聞いて余計泣いてしまった。


火葬場までのバスの中でも泣いていた。



火葬場に着いて最後のお経が始まった。



その時も泣いていた。


お坊さんが
「最後のお別れをしてください」と言って棺の蓋をずらしてくれた。