「奇遇やな、今日は!」


『え?』



私が乗った電車に信君が乗ってきたのは…五分後。


ぼーと外を見ていたら、綺麗な人がいた。そう、信君。


『すごい偶然。』

「ほんま…なんかあったやろ?」

『え?』


私の顔を見ただけでそう言った信君…どうして?わかったの?


「わかるねん。なんかわからんけどわあるねん。…祈のこと。」



そう笑った信君は本当に綺麗で…どうしてかわかんないけど涙が出た。


「ちょ!泣いたらアカンって!とりあえず下りようか!」


『うん。』