『そうだよ…うん。綺麗な彼女いたじゃん!私のこと彼女なんて…変な冗談辞めてよ!』



精一杯の強がり。


それしか言えなかった。


「祈…」


『信君…。』


「馴れ馴れしく触んなって言ってんだろ。」



お兄ちゃんは信君の手を振り払った。


「そもそも、お前は誰やねん!祈の彼氏って嘘ついたり…いったいおまえは」
「信、うるさい。」


「麗…」


『あ…』




信君を制止した声…それは昨日、お兄ちゃんの隣にいた美人な子。



どうして?



この子が…?