チラッと優磨くんを見たら、
実花と仲良さげに話してる。
うん、当たり前だよね。
ちょっと早いかもだけど、屋上に
行っておこう。
帰る用意をして、鞄をもって、実花たちの
横を通りすぎた。
「二人ともばいばいっ!」
「また、明日~!」
実花、ごめんね。
これで終らすからね。
ギィギィなる重い扉を開けて、
奥に歩いて、冊を掴みながら、
快晴な空を見上げた。
あたしの背中を押してくれたような
気がした。
「よし、頑張ろう!」
「何を?」
「ひぇっ!?」
一人言に言葉を返されて、びっくりして
後ろを振り返った。
そこには、壁にもたれかかる
…絢斗くんがいた。