そのまま、手をつないだまま、
教室に向かった。

恥ずかしいけど、安心できる。
不思議な気持ちだった。

教室について、ドアを開けた瞬間。

「え、どーゆこと?!」
「なんで一緒なの?」
「嘘でしょ?!付き合ってるの?」

たくさん飛び交う罵声や興味本意の言葉。

そりゃ、こんなにかっこいい絢斗くんの
横にいるのが、こんな平凡で中の下の
あたしだったら、こうなるだろう。

でも、わかってたけど、やっぱり
辛いかも。

思わず、繋いでた手を離しそうになった。

すると、絢斗くんは、私が離しそうになった手を
強く握って、大きな声で言った。

「俺たち、付き合うことになった!」