そんなときだった。
絢斗くんと私は、実花と優磨くんが
付き合い始めてから、よく二人で
帰ったり、遊んだりすることが
多くなっていた。
当たり前といえば、当たり前なのかな。
寂しさを紛らわすために、
傷のなめあい、みたいなことだったかも
しれないけど、絢斗くんのそんざいに
とても助けられてたのは、事実だった。
そんな今日も絢斗くんと一緒に
帰っていた。
絢斗くんとの帰りは、とてもおもしろい。
「なあ、今隣歩いた奴さ、こないだ
理科の武井先生とラブホ入っていくの見たぜ!」
「え!?本当に!?あの、怖い武井先生と?」
「そうそう!あいつ、デレデレしてた!」
「嘘~!それ、うける~!」
「だろ~?」
絢斗くんは、情報屋さんみたいに
たくさんの情報を知ってて、
私にいっぱい話してくれるから、
絢斗くんといて、おもしろくない、
なんて思ったことは無かった。