「ちょっと、黙れって。」

そう聞こえたと同時に優磨くんの顔が
近くなってくる。

「ちょ、ちょ、ちょー」

変な声しか出せない。

優磨くんの唇が耳元で

『好きだ』

と聞こえたと同時に私の唇に
暖かい感触。

優磨くんの唇が触れたと理解するまでに
時間は掛からなかった。

最初は触れるだけのキスで、
途中から私の唇をついばむ、ような
キスに変わって、最後には、
優磨くんの熱いそれが入ってきて、
私は、応えるのに精一杯だった。

優磨くんの官能的で、魅力的なキスが
終わって、酸素不足だけど、必死に
目を開けて優磨くんの顔を見た。

優磨くんは、舌なめずりをして、
私を見ていた。

それを見てしまって、私は
本能的に逃げなきゃっと思った。

私は急いで、カバンを持って
帰った。

その瞳は野性的で、一言でいうと
野獣みたいな瞳だった。

あのままいると私は確実に
食べられると思った。