12時07分 キャンプ場に向かう登り坂



「しゅ、修介……。も、もう……」

「遊ぶときはもっと動いてるだろ。いいから足を進めろ」

「うー……」

友也と修介は籠一杯に食料品を載せ、カラカラと自転車を押してキャンプ場に向かっていた。

「暑いよー……」

カラカラカラカラ……。

「暑いよー……」

カラカラカラカラ……。

「あつ」

「だあっ! 今くらい黙ってろよっ。あそこの休憩所でちょっと休むから」

「ほんとにっ」

友也は目を輝かせたかと思うと、すさまじいスピードで道路脇の小さな休憩所に向かっていった。

「超元気じゃねぇかよ……」

修介は肩を落とし、ゆっくりと自転車を押して休憩所に向かった。