「ほらっ、ガールズトークするんでしょ」
ちょっとだけ焦り口調で、あたしはそこに座る。
「んじゃまぁ、ごゆっくり」
優斗さんは、あたし達に気を利かせて、部屋に戻ろうとする。
「ちょっと、誰がガールズトークするなんて言ったよ」
キョトンとする友美に、あたし達も目を丸くした。
「えっと…?」
「優斗さんにも聞いて欲しいの。
どーせ知ってるでしょ?
友たちの関係も、蓮のことも」
確信を突くように、じっと優斗さんを見る。
そんな彼女から、はーっとため息をつき、あたし達の元へ。
「女子高生の愚痴に付き合う柄じゃないんだけど?」
座りながら、友美を一瞥する。
そんな彼を、友美は笑顔で見つめた。
「えっと、早速本題だけど…、今度のクリスマス、しっかり蓮とけじめ付けようと思う。
分かってた。
初めて彼の部屋に行ったとき、香水の匂いしたから。
でも、どこかでは認めたくなかったの。
彼もあたしを愛してくれてるって。
だから、バカみたいな関係、続けてきた。
でも、それもあと少しでおしまい。
赤ちゃんが出来たとき、思ったの。
自分の行動に、本気で責任を持たなきゃいけないって。
もう、誰かにすがるだけじゃダメだって。
友、強くならなきゃって」
えへっとおどけて見せる友美だけど、内心はすごい葛藤があると思う。
それでも、友美が導き出した答え。
応援してあげたい。