目が覚めると、見慣れた景色が広がった。
………あれ?
たしかあたしは、エレベーターで………
そこまで考えて、ふとベッドの端に視線を移した。
そこには、自分の腕を枕にして、ベッドに寄り掛かって寝ている優斗さん。
ここからは、寝顔がよくみえない。
次に時計に目をやって驚いた。
夜中の2時…?!
なんでこんな状況なの!?
状況が飲み込めず、アタフタしていると、優斗さんがむくっと起き上がる。
そして、あたしと目が合うと…、
「杏里ぃ」
と、甘えたな声で、あたしに抱き着いた。
えっ!?///
ちょっ優斗さん、ギャップ!!///
このすり付くのは、猫なんですか!?///
むぎゅうと、あたしを捕らえ、ずっと頬をあたしこ腹部に擦り付けている。
可愛いんだけどっ!!
「優斗さんっ!
どうしたの!?」
あまりにも可愛すぎて、恥ずかし過ぎるから、あたしは優斗さんを離した。
すると、優斗さんはパッと目を見開く。
「杏里、目、覚めたのか?!」
いや、むしろ目、覚めました?
「うん…。あたしどうしたの?」
そう尋ねると、彼は、はー…。とため息をつく。