「あっ!友美ママ!!」
友美ん家に着く途中、たまたま友美のお母さんと出くわす。
「杏里ちゃん?!
どうしたのよ、学校は!!??」
驚くのも無理ないけど、今は友美優先。
「あのっ、友美は家にいるかな?!」
「えっ?
あの子、やっぱり学校行ってないの?」
友美ママは、悲しそうな、心配そうな表情を浮かべる。
「うんっ……」
「そっかぁ。
昨日ね、彼の家に行ってくるって、行ったっきりなのよ」
それだ!!!
「友美ママ、ありがとう!」
あたしは、再び走り出す。
やっぱり、聞くなら蓮くんが、1番早い。
確か、優斗さんが最近中島蓮くんと、共演してるって言ってたっけ。
あたしは、優斗さんに電話をかけた。
何コールかすると
『どうした?』
と、いつもより優しい声。
昨日のことがあるから、余計なのかな…?
「優斗さん、今、中島蓮くんと一緒??」
『え、まぁ、いるけど?』
きたっ!!!
「ちょっと代わってくれる!?」
いつもなら代わってくれない。
でも、あたしの焦りを察知したのか。
『ちょっと待ってろ』
と、交代される。