奇妙な一人称に仰天。男!?女装男子?いやいや、ないない!!



日の当たり具合で、綺麗なクリーム色の髪が透けた。ぺったりとしたショートヘアに、くりんとした真っ黒な大きな瞳。


やっぱり…女の子だよな?



「…本当に嫌がらせじゃないんだ。信じて」


不安そうな瞳と目が合う。ふと、首にぶら下がったネックレスに目がいく。あ。このマーク…懐かしい。


じっと見ていると少女は「なに?」と笑った。どぎまぎしながらも口に出す。


「それ、ネックレス。似合ってるね」


「えっ?あ、あぁ!これ?」


シルバーの、四つ葉がキラキラ輝いた。服といいアクセサリーといい、随分高そうな成りだ。どこかのお嬢様だろうか。…でもお嬢様は木登りなんてしないか。