「巫女様、具合がよろしくなさそうに見えまする…」
「人の身で妖に関わるなどやはり大事…どうか休んでくださいまし」
体に力が入らないな…やばい。視界がかすむ。呪いの余波でも、受けてしまったんだろうか。
頭を振って頬を叩いていると、翡翠様の手下の人たちが人の姿になり、衣や水、甘味などを差し出した。
「あぁ、ありがとう…部屋を掃除してくれたの、あなたたちなんだよね?すごく綺麗になっててびっくりした」
「いいえ。私どもにできることなど…この程度しか」
「十分、嬉しいよ」
笑って冷えた水を口にした。甘い味がした。
「…どうか、どうか翡翠様を……お助けください」